今ある情報は?

「避難勧告」が存在しないのであれば、今ある避難の情報は何なのか、整理するとこうなります。
▼高齢者等避難…高齢者や障がいのある人、乳幼児やペットと暮らす人など避難に時間がかかる人は避難を開始し、それ以外の人も避難のための準備を始めるタイミング。
▼避難指示…全員が避難するタイミング。
▼緊急案件確保…すでに重大な災害が起きているおそれがあるため、少しでも身の安全を守るための行動を取るタイミング。
どうして「避難勧告」はなくなったの?

「避難勧告」という情報は、2021年5月に廃止されました。理由は、「わかりづらいから」。
というのも、廃止前は「避難勧告」と「避難指示」という名前も意味もよく似た情報が2つ存在していたのです。もちろん情報を出す側としては、さまざまな思いやねらいがあって2つの情報を使い分けて発令していたわけですが、どうしても一般の人にとってはわかりづらいですし、正直なところ私自身も気象予報士・防災士として人に説明するとき苦労していました。
そのため、現在は「避難指示」という情報に1本化され、「これが出たらもう全員避難して!」というのがストレートに伝わるようになっているのです。
「避難=避難所へ行く」ではない!

ここまで、現在では「避難指示が出たら全員避難!」ということを説明してきましたが、ちなみに避難するというのは必ずしも避難所へ行くという意味ではありません。というのも、日本の大半の住宅は、そもそも大雨による災害の危険がない場所に建っているからです。
そのため、避難所へ行こうとすることがかえって危険になることも…。
避難指示が出たら何が何でも避難所を目指すのではなく、スマホなどで「重ねるハザードマップ」と検索して、今いる場所を確認しましょう。もちろん、できれば避難指示が出る前、つまりふだんからハザードマップを見ておくことがおすすめです。
情報は変わる!常にアップデートを
気象や防災に関する技術は日々進歩しているので、以前知った情報をそのまま使っていると、じつは時代に合っていない…ということがよくあります。
今回は、避難に関する情報に注目しましたが、ほかにも大雨警報の発表方法も昔と今では異なるので、「昔から大雨警報ってアテにならないよね」と思って油断していると、災害が迫っていることに気づけない場合もあります。
常に新しい情報を利用して、雨の季節を乗り切りましょう。