53歳での閉経がきっかけ。自分を縛っていたものからの卒業
プロフィール

ぴっこさん(長野在住・パート)
- 55歳
- 26歳と22歳の子の母
- 2人暮らし
夫(62歳)と暮らす。長男(26歳)は独立し、大学生の二男(22歳)は一人暮らし。仕事は週3日、おべんとう屋さんパートのほか、前職の経験をいかしてセミナー運営などの単発バイトを掛け持ちしている。
※2025年2月取材時点
27歳で結婚して夫の実家に入り、出産後も学校事務の仕事を続けたぴっこさん。「世間のイメージより学校事務の仕事はハード。成果を上げたい気持ちも強かったから、朝6時台に家を出て夜まで必死で働きました」
ところが53歳で閉経したとたん、ぴたっと勤労意欲が消滅。「仕事ばかりしてる私でいいの?」という迷いが頭から消えず、翌年の3月に早期退職しました。
「34年も続けた、組織に属してフルタイムで働く仕事を潔く手放せたのは、昔から好きな断捨離(R)提唱者のやましたひでこさんの影響も大きいです。私も50代の自分に不要な物やことを手放してシンプルに生きようと決めました」
週3日のパートと、自由な時間で満たされる1週間
退職後はおべんとう屋さんで週3日9~13時の短時間パートをスタート。「レジに立って顔なじみのお客さんとたわいもない話をするのって、思いのほか楽しい」と朗らかに笑います。
月曜日はヨガのレッスン。火~木曜日はパートで働き、金~日曜日は家を片づけたり夫と映画を観たりして自由に過ごす。心も体ものびのびと、人生を満喫しています。
上昇志向とは別の「心地いい世界」をつくるぴっこさんの50代ライフ
【仕事】和気あいあいと働く楽しさを発見
前職の学校事務では責任ある仕事に誇りとやりがいを感じ、成果を追求。「40代までの私にはそれが重要でした。でも今は気のいいスタッフと助け合い、お客さんとたわいない世間話をしながら働く日々。上昇志向とは別の世界が今の私には心地いいんです」

【お金】個人年金がお金の不安を軽くしてくれた
30代半ばに老後資金にしようと月5万円を15年間受け取れる個人年金に加入。「満額ではないものの退職金も出るから、ぜいたくしなければ早期退職で収入が途絶えても暮らせる目算がたちました」
【夫婦関係】一緒に「見て・楽しむ」ことで深まる仲
夫は昭和な男であまり話さないけれど、何かを一緒に見るといつもより話が弾むことに気づいたのだそう。
「共働きで子育てをした二十年間は2人で行動することはほぼなかったから新鮮。え、こういう人だったんだ!と今さらながらの発見が多いです」
【趣味】「いつか」ではなく「今」夢中になる
48歳の若さで母が亡くなり、人生いつ終わるかわからないと思い知らされたことも早期退職の動機でした。「だから楽しみは先延ばしにしません。今夢中なのは、去年初めて観た宝塚。花組の公演が圧巻で……今年も観に行きます。推し活がこんなに楽しいとは!」

編集部ボイス:「手放す」ことは、新しい人生を受け入れる準備
「閉経」という体の大きな変化をきっかけに、長年握りしめていた「組織で働く自分」を手放したぴっこさん。その決断は、決して逃げではなく、50代からの新しい人生を軽やかに生きるための前向きな選択でした。
仕事に家庭にと駆け抜けた時期を経て、ようやく手に入れた「自分だけの時間」。かつては想像もしなかった、お弁当屋での温かな交流や推し活を楽しむ今のぴっこさんの姿は、読者の皆さんに「人生の後半戦は、もっと自由に楽しんでいいんだ」という勇気をくれます。
不要な物やことを手放すことで、本当に大切にしたいものが鮮明になる。そんなシンプルで満ち足りた暮らしを、今日から始めてみませんか?
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