Q 学級崩壊とは違うの?今、問題になっている「学校崩壊」ってどういうこと?

A 志望者の減少、離職者増……。「教師不足」によって学校運営が成り立たなくなること
「学校崩壊」とは、教師の数が足らず、学校の運営が難しくなる状況のことです。よく似た言葉に「学級崩壊」がありますが、こちらは生徒が授業中に騒ぐなど、生徒側の状況により普通の授業ができず、クラスの運営が厳しくなることを指します。
文部科学省が全国の公立小中高校と特別支援学校を対象に行った調査では、全国で約2500人の教師が不足していることが分かりました。教師が不足している学校では、本来は担任を持つはずではない管理職の教師が担任を持つなど、一人の教師への負担が増える状況も生まれています。
その原因の一つには、第2次ベビーブームの時代に大量採用された世代の教師が定年を迎えたことが挙げられます。その穴埋めが必要にもかかわらず、近年は教師志望者が少なく、採用倍率も過去最低を記録しています。
また、同省が行った別の調査では、精神的疾患による教師の休職者数も過去最多を記録、定年を待たずに離職する教師も増えています。
「学校崩壊」はいまや全国的な問題として早急な対応が求められています。
教師不足の実態
各自治体の教育委員会が、学校に配置することとしている教師の人数(配当数)に対して、不足している教師数は始業日時点で約2500人。

教師の負担を減らすための取り組みは?

文科省は部活動の指導が教員の長時間労働を助長する要因の一つと考え、民間に委ねる「地域移行」を呼びかけています。東京などの大都市圏では徐々に進んでいますが、地方では指導者が足りないことが課題になっています。というのも、部活動の時間は平日の夕方2~3時間だけなので、それを専業とするのは難しく、他の仕事と掛け持ちでは時間が合わないなどの問題があり、人材の確保が進んでいない状況です。(庄子さん)
教師の仕事は以前よりも増えているの?

新しい指導要領の導入により、小学校では英語やプログラミングの授業が追加されました。また、「GIGAスクール構想」でデジタル端末が配備されたことにより、デジタル機器やICT技術を使いこなすための知識を学ぶ必要も出てきました。授業以外では、休職中の教員の穴埋めや、子ども同士のトラブルの仲裁に加え、不登校・発達障害の子に対する個別対応が増えるなどの要因が積み重なって、現場の負担が増えています。(庄子さん)