疲れているのに眠れないのはなぜ?

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本来、体が疲れていれば自然と眠くなり、深い睡眠に入れるはずです。ところが現代は、日中のストレスや情報量の多さにより、体は疲れているのに脳だけが休めていない状態が起こりやすくなっています。
このとき関係しているのが自律神経です。活動モードの「交感神経」と、リラックスモードの「副交感神経」のバランスが切り替わることで、私たちは眠りにつきます。しかし、交感神経が優位なままだと、体は「まだ活動中」と判断し、眠る準備に入れません。
つまり、「疲れているのに眠れない」ときは、切り替えの問題が起きているのです。
見逃されがちな「隠れ緊張」とは

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ここでポイントになるのが「隠れ緊張」です。これは、自分ではリラックスしているつもりでも、体の内側では緊張が抜けていない状態を指します。
例えば、
・仕事や人間関係で気を使い続けている
・スマートフォンやパソコンを長時間使っている
・「ちゃんとやらなきゃ」と常に意識している
こうした状態が続くと、筋肉や呼吸が無意識にこわばり、体はずっと軽い緊張状態を維持してしまいます。
東洋医学の視点では、これは「氣(エネルギー)の巡りが滞っている状態」と考えます。本来はスムーズに流れるはずのエネルギーがうまく巡らず、上半身にこもりやすくなるため、頭が冴えてしまい、眠りに入りにくくなるのです。
「眠る力」を取り戻す3つの整え方

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では、この隠れ緊張をゆるめ、自然に眠れる状態に戻すにはどうすればよいのでしょうか。大切なのは、「頑張って寝ようとする」のではなく、「体をオフにする準備を整える」ことです。
呼吸を深くしてオフモードをつくる
呼吸は、自律神経に直接働きかける数少ない手段です。特に「吐く息」を意識すると、副交感神経が働きやすくなります。
やり方はシンプルで、
・4秒で吸う
・8秒でゆっくり吐く
これを3〜5回繰り返す。
長く吐こうとすると苦しくなる方は、できるだけゆっくり吐き出すように意識するだけでも大丈夫です。
寝る前だけでなく、帰宅後やお風呂上がりに取り入れると、体がスムーズに眠りを誘うオフモードに切り替わりやすくなります。
温かい飲み物で内側からゆるめる
東洋医学では、体を温めることがリラックスの基本とされています。緊張するとお腹が冷えやすいのですが、お腹が温かいとリラックスしやすいんです。特に、夜は冷たい飲み物を避け、温かいものを取り入れることで、内臓の緊張がゆるみやすくなります。
おすすめは、白湯やなつめのお茶。薬膳では、なつめは心をホッと安心させてくれる力があると考えます。1粒をマグカップに入れてお湯を注ぐと完成。粒をちぎって入れると味が出やすくなりますよ。
なつめは、自然食品のお店や薬膳食材のお店だけでなく、最近はスーパーやカルディ、業務スーパーでも入手可能です。
夜の刺激を減らす
眠る直前までスマートフォンを見ていると、脳は刺激を受け続け、リラックスモードに入りにくくなります。
理想は、寝る1~2時間前から光と情報を減らすこと。照明を少し暗くし、静かな時間をつくるだけでも、体は「休む準備」に入ります。
「何もしない時間」をあえてつくることが、結果的に眠りの質を高めます。
必要なのは「体と心をゆるめてあげること」
「疲れているのに眠れない」とき、多くの人は「もっとリラックスしなきゃ」と考えます。でも実際には、すでに頑張りすぎている状態です。
だからこそ必要なのは、さらに頑張ることではなく、体と心をゆるめてあげること。そうすると、自律神経のバランスは少しずつ整っていきます。
まずは今日、ほんの少し体をゆるめる時間をつくってみてください。それが、回復できる体への第一歩になります。
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