合言葉は「はじめよう!フェムテック!!!」
今後ますます、働く女性にとってさまざまな選択肢が必要な時代へ
■東島アナ「前回に続き、自民党・参議院議員の石田昌宏さんにお話を伺っていきます。今回のテーマは、働く女性の人生設計における子育てについてです。まず、“出産するタイミングをいつにするか”という問題があります。キャリアアップのことを考えると迷いますよね」
■石田「そう思います。本質的に仕事をしながら子育てをするのはかなり大変なことなので、なかなかその負担を完全に解消することは難しいですよね」
■伊久美「何かアイデアをお持ちでしょうか」
■石田「最近、よく考えていることがあるのですが、これから出産しようとしている10代・20代の女性たちの寿命を考えると、おそらく2人に1人は100歳近くまで生きることになります。もし、彼女たちの人生設計で考えるなら、80歳くらいまで仕事をしているはずなのです。そうすると、相当長い間働くことになると思います。長く仕事をする人生ならば、“20代前半で大学を卒業し、その後はずっと社会人”という考え方を変えていかないと難しいですよね。例えば、高校を卒業後就職し、結婚を機に仕事を辞め、子育てがある程度一段落したら大学へ行くなど、いろんな選択肢があり、柔軟な考え方があってもよいのではないかと思うのです」
■伊久美「つい“仕事と育児を両立させよう”と考えがちですが、これだけ時代も変化しているのだから、人生設計と仕組みを変えていくべきですよね」
■石田「法律もそうなのですが、社会の在り方を変えていくべきだと思います。例えば、最近の看護学校には、“将来長く働くことになるから、手に職をつけたい”という思いをもって、子育て中のかたやシングルマザーが通学されています。それによって学校の中に保育機関ができるんです」
■東島アナ「そうなんですか! 一歩進んでいて、素晴らしいですね」
親以外の多くの人も子育てに参加する、喜びに満ちた社会を実現したい
■東島アナ「石田議員は、子どもを育てるのに適した環境については、どのようにお考えですか」
■石田「親だけでなく、多くのかたが子育てに関わることが大切だと思います。子どもにとっても、将来社会に出れば、いろんな人と接するわけですから、幼い頃から、さまざまなかたに囲まれて育つのが望ましいですよね。おじいちゃん、おばあちゃん、そして地域の人たちなどによる、もっと積極的な子育てが増えたらいいなぁと思います」
■伊久美「本当ですよね。私が関わっている『たまごクラブ』『ひよこクラブ』という雑誌では、数年前から“チーム育児”を提唱していて、パパやママはもちろん、おじいちゃん、おばあちゃん、そしてお子さんがいないご近所のかたも、地域でチームとなって子育てをしていくという、まさに今、石田さんがおっしゃったことなのです。この考えはだいぶ浸透してきたのですが、実現となるとまだ課題があるなぁと感じています」
■石田「ちょっと昔のことになりますが、うちの子は自宅分娩でした。分娩が終わった後に、近所のかたがたが自宅に来てくださって。その経験があるせいなのか、子どもはちょっと大きくなって歩けるようになると、隣の家でご飯を食べたり、お風呂に入ってきたりして(笑)。近所のかたも、子どもが生まれた瞬間を見ていると、自分の子どものように思っていただけるようです。自然に地域が子どもを育ててくれるということは、こういう幸せな空気のことなんだなぁと思いました」
■伊久美「そういうハッピーな子育て環境、いいですよね。石田議員は今の社会で、どのような子育てが望ましいと思われますか」
■石田「一つに絞るのではなく、いろいろな子育てがあっていいと思います。先ほどお話した、家庭だけではなく、地域で子育てに参加するというのもありますし、もっと養子縁組などが、増えてもいいのではないかという議論も、国会の中で出ています。人間は、必ずしもDNAが繋がっていなくても、家族として接することはできると思うので」
■東島アナ「国会の中でというお話になりましたが、石田議員は、女性に手を差し伸べるようないろいろな取り組みについても考えていらっしゃるそうですね」
■石田「はい、今国会で、なんとか成立させたいと思う法律がありまして、それは、困難な情況にある女性にもっと支援をしたいということなのです。具体的にお伝えすると、幼い頃から親に虐待されてきて、大人の顔を見るだけで怖いと感じているという少女たちがいます。なんとか家から逃げてきた子どもたちに対して、婦人保護施設で保護するのですが、その根拠となる法律が、売春防止法なのです。売春をしかねない女の子たちを補導して更生するという法律の建付けがまだ残っていて、これはおかしいと思うのです。だから、施設の名前も“女性自立支援施設”と変更して、本当に困っている女性たちに、きちんとした支援をしていきたいと思っています」
■東島アナ「このことは別の分野のお話のようですが、広い意味で女性の幸せな社会生活を考えるという意味では、フェムテックですよね。このような取り組みが、今後どうなっていくのか、番組でも引き続きご紹介させていただこうと思います」
■伊久美「今回も石田議員から、たくさんのヒントをいただきましたが、今後もフェムテックに関するさまざまな課題や疑問について、ご相談させていただいてもよろしいですか」
■石田「はい、一緒に頑張りましょう!」

●次回のゲストは、森永乳業株式会社の古田雄一郎さんです。

【番組インフォメーション】
『はじめよう!フェムテック』は、毎週・土曜日15時50分~16時にオンエア。聴き逃しは『radiko』で(※首都圏にお住まいのかたは放送後1週間)お聴きになれます!
●記事まとめ/板倉由未子 Yumiko Itakura
トラベル&スパジャーナリスト。『25ans』などの編集者を経て独立。世界を巡り、各地に息づく心身の健康や癒やしをテーマとした旅企画を中心に、各メディアで構成&執筆。イタリア愛好家でもある。伊久美さんとは27年来の付き合い。https://www.yumikoitakura.com/
●撮影/寿 友紀 Tomoki Kotobiki