難しいことにぶつかったとき、 お子さんはどうなるタイプですか?
今回は、「淡泊タイプ」「情熱タイプ」「慎重タイプ」の3つのタイプ別に分けて、関わり方と先輩ファミリーの具体的な対応例をご紹介します。
- すぐ諦めてしまう「淡泊タイプ」なお子さんへのアドバイス

うまくできないと、わりとすぐに諦めてしまうことが多いタイプは、諦めてしまうことを責めず、少しずつ挑戦できる手助けをしていきましょう。
失敗したあとなどは自信を失っています。まずはお子さんの気持ちが楽になるよう、気軽に「失敗してもいいんだよ」と声をかけるといいですね。
自分ではだめだと思っていても、これでいいよと伝えたり、結果的に失敗だったとしても、「惜しかったね」と声をかけましょう。お子さんが「自分にはできない」と感じていても、実はできそうだったと思うことで前向きになれます。
「お母さんも自転車は苦手だったよ」「みんなもいっぱい練習するんだって」などと声をかけて、お子さんの「自分だけがだめなんだ」という気持ちをなくすようにしましょう。
できることをちょっとやらせてみることが、自信につながります。例えば自転車の練習なら、スタンドを立てたままペダルをこぐといった簡単なことでOK。さらに「これで走れたら気持ちいいよね」と声をかけて、気分を盛り上げることが大切です。
- 思いこんだら一直線!感情が表に出やすい「情熱タイプ」なお子さんへのアドバイス

うまくできないとかんしゃくを起こすなど、感情が表に出ることが多いタイプは、おうちのかたもつられて熱くなりすぎず、前向きな気持ちになれるフォローを。
悔しいとき、泣いたり怒ったりするのは、「自分はできるはず」という思いの表れでもあります。そこで「泣いてばっかりいて」などと否定されると、お子さんはますます落ち込んでしまいます。まずは「悔しいんだよね」と共感して、気持ちを落ち着かせましょう。
このタイプのお子さんは、今までの体験を通して、「うまくできた」という思いをもっている場合が多いのかも。「ピアノも練習して弾けるようになったよね」などとこれまでの成功体験を伝えて応援すると、お子さんが前向きな気持ちになって、もう一度やってみようと思うようになりますよ。
試行錯誤する前にかんしゃくを起こしたり泣いたりしてしまう場合は、具体的な方法をさりげなくアドバイスして。例えば縄跳びなら、まずは片手で縄を持って振る練習だけするなど、小さなステップを徐々に積み重ねていくといいですね。
ほかのタイプのお子さんにも言えますが、ほめちぎるのが効くのは年少さんまで。また、「○○ちゃんならできる!」と言われるだけでは、納得できません。やる気を出させようとやみくもにほめるのではなく、お子さんがそのときやっている行動をほめるようにしましょう。
- 失敗を恐れる気持ちが強い「慎重タイプ」なお子さんへのアドバイス

できそうにないことは最初からやろうとしないことが多いタイプは、失敗を恐れる気持ちが強いので、無理じいは禁物。
もし、最後まで取り組んで成功した体験が少ない場合は、まずは成功体験を味わわせましょう。例えば、ひとりで折り紙で鶴を折るのは難しくても、おうちのかたがほとんど折ってから、羽を開くところだけお子さんがやるなど、最後だけ任せるのでもOK。
人の目を気にして試行錯誤できない場合があります。お子さんが何かに興味を示したときは、さりげなく「洗い物しているから、何かあったら声をかけてね」などと伝えて、おうちのかたはすっと離れる。それくらいの距離感が大切です。
自分なりに試行錯誤して納得しないと先へ進めないタイプなので、口出しされると意欲を失ってしまいます。また、「友だちのやり方を見てごらん」などのアドバイスも気をつけて。よかれと思って言っても、お子さんが「あなたはできないのに友だちはできる」と比較されているように感じる場合があります。
面と向かってほめられても喜べないことが多いので、お子さんができるようになったことは、本人に聞こえる所で家族に伝えましょう。人にどう思われるかに敏感なお子さんには効果的な方法です。
子どもがもっと挑戦できるために―全てのタイプに通じる、適切な親の関わり方は?

子どもが試行錯誤しているとき、つい親の方がイライラしたり、もどかしくてそわそわしたり…。「子どもがうまくできないとき」「子どもが習い事など続けているものをやめたがったとき」なども迷いますよね。そんなときどうすればいいのか、元サッカージュニアコーチの池上正さんと、臨床心理士の高木紀子先生のアドバイスをご紹介します。
- 子どもがうまくできないとき

■池上さんからのアドバイス
私はサッカーの指導中、子どもが何回も失敗したり、練習に集中していなかったりしても、決して叱りません。「教え方が間違っていないか?」「レベルは合っているか?」と自分の指導を振り返り、違うやり方を提案します。子どもが「イヤ」と感じる原因を見つけ、「楽しい」に変えられる工夫をすること。それが大人の役割だと思います。また、お子さんが困っているとき、「どうしたらいいと思う?」と問いかけることも大切だと思います。自分で考えて行動した結果、失敗に終わってもいいのです。あきらめずに自分の力でやり遂げるためには、子どもが自分で選択し、そこから自分で何かを学び取ることが大切だと思います。一方的に指示するのは控えたいですね。
■高木先生からのアドバイス
年少さんの頃は、「何でもできる!」という万能感に満ちあふれているので、「失敗したくない」という気持ちはあまり抱きません。でも、年中さんの頃から、自分の力がある程度わかってきたり、できないと恥ずかしいという気持ちが芽生えてきたりするため、「失敗したくないからやらない」というケースが出てきます。これもひとつの成長の形です。
また、年少時代は、ちょっとやってみればすぐできることに取り組む場面が多かったと思います。でも年中さんは、すぐには達成できないような課題にも取り組んでいきたい時期。時間をかけて練習した結果、できるようになった達成感をぜひ味わってほしいものです。
- 子どもがやめたがったとき

■池上さんからのアドバイス
続けるかどうかは子どもに判断させる。でも、責任は大人がとる。習い事を続けるかどうかなどの大きな決断も含めて、続けるか続けないかは、幼児であっても自分で決めるのが大事だと思います。ただ、そのあとの責任はおうちのかたがとるべきですね。
子どもに「自分で決めたんだから続けなさい」と叱るかたがいますが、子どもが選んだことがいつもうまくいくわけではありませんよね。そんなときは、「自分で決めるのって難しいよね。でも自分で決めたからえらいよ。じゃあ、次はどうする?」などと言って、支えてあげてください。
■高木先生からのアドバイス
何かができるようになるまで練習するとき、お子さんが飽きたり疲れたりするまで続けてしまうことが多いのではないでしょうか。最後はお子さんのやる気のない姿を見て、おうちのかたがイライラし、叱って雰囲気が悪くなってしまう。こんなふうに終えると、お子さんはもう、同じことに取り組むのがいやになってしまいます。
特にお子さんの調子がいいときは、「もう少しやらせたい」と思ってしまいますね。でも、あと10分続けてお子さんがいやになってしまうくらいなら、「また明日にしよっか」と早めに切り上げて、翌日気分よく再開した方がずっといいですよね。
例えば自転車の練習なら、止まっている自転車のペダルをこぐだけで終わってもいいのです。そのときに、「明日はお母さんが後ろから押してみるから、ちょっと走ってみる?」と声をかけて、次につながる余韻を残して終われるといいですね。
いかがでしたか?おうちのかたのちょっとした受け止め方次第で、お子さんは失敗を恐れずにのびのびと、さまざまなことに挑戦できるようです。お子さんのタイプに合った受け止め方を参考に、最後まであきらめずにがんばれる力を育てていきましょうね。
※取材時の情報です。
参照:〈こどもちゃれんじ〉