「おいしい」のルーツは「美し美し」?

全国和菓子協会 専務理事 藪先生
第一部では、全国和菓子協会 専務理事の藪先生が「五感で愉しむ和菓子の魅力と健康性」についてお話をしてくださいました。その中で一番心に残ったのが、言葉のルーツのお話です。
江戸時代、お団子のことを「美し美し(いしいし)」と呼んでいたそうです。「美しい」という字を重ねて、いしいし。 これは、美味しいものを食べた子どもが「うまうま」と繰り返すのと同じような、素直な感動の言葉。
これが、現代の私たちが使う「おいしい」の語源になったという説があるのだとか。 「美しいものを愛でて、心が満たされる」ことと「おいしい」ことが地続きだったなんて、素敵ですよね。
職人の指先から生まれる「五感の芸術」

会場では、全国から集まった「優秀和菓子職人」の方々による実演も行われました。 厳しい試験を突破したプロの指先から、魔法のように季節の草花などが形作られていきます。

季節の和菓子
機械では出せない絶妙な曲線や、素材同士の「調和」。 たとえば夏に透き通った葛まんじゅうを見て「涼しいな」と感じる心。 目や鼻、そして耳で名前(菓子銘)を聞いて楽しむ和菓子は、満足度がとても高く、一口で心がふんわりと満たされるのを感じました。
忙しい私たちにこそ「和菓子」が味方になる理由

会場で試食した和菓子
和菓子は、実はとっても「賢いおやつ」。その健康性についても、目からウロコのお話がありました。
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「レジスタントスターチ」で罪悪感オフ!
あんこの主成分である小豆。加熱と冷却の過程で、糖の吸収を穏やかにしてくれる「レジスタントスターチ(難消化性デンプン)」が生まれます。数字上のカロリー以上に、体に吸収されにくいのだとか。これって、とっても嬉しい発見ですよね。 -
低脂質で心も体も軽やか
洋菓子に比べて油脂分が圧倒的に少ないのも特徴。それなのに、小豆の豊かな風味と繊細な甘みで、言いようのない充足感に包まれます。 - 豆の力が「糖質の代謝」をサポート
和菓子の主役である豆類には、ビタミンB群が豊富に含まれています。このビタミンBは、糖質を効率よくエネルギーに変える「代謝」を助けてくれる栄養素。甘いものを楽しみながら、体のリズムも整えてくれる……まさに理にかなったおやつなのです。
優しい「和菓子」でリフレッシュしよう
イベントの最後には、職人さんたちが手掛けた生菓子の試食がありました。 口の中でスーッと消えていく繊細な口どけ。それは、小豆の粒子の細かさにまでこだわる、職人技の結晶。
忙しい毎日のなか、ついつい「ながら食べ」をしてしまいがちですが、和菓子とお茶を用意するだけで、いつものリビングがふっと静かな「癒やしの空間」に変わります。
自分を大切に扱うことは、明日への活力にもつながるはず。 「今日はちょっと頑張ったな」という日の帰り道、季節の名前がついた和菓子を一つ、手に取ってみませんか? 職人さんの想いと季節が詰まったお菓子が、あなたを優しく整えてくれるはずですよ。
提供/全国和菓子協会