そもそも「ローリングストック」とは?
非常食だけでなく、ふだんから食べ慣れている食品を少し多めに買い置きし、賞味期限が来る前に古い物から消費。消費した分を買い足すことで、家の中に一定量の食品を備蓄しておく方法のことです。
水115ℓと簡易トイレはマスト!「常温・長期保存・簡単」で備える!(川崎みささん)
プロフィール
川崎みささん (広島県・39歳/サンキュ!アンバサダー)
※『崎』の字ですが、正式には右上が『大』ではなく『立』の『たつさき』となります。
家族構成:夫(39歳)、長女(11歳)、長男(6歳)の4人家族
元海上保安官で、船舶料理士の資格を所有。西日本豪雨で被災したママとして地元メディアでも情報を発信。夫は現在も海上保安官に勤務。
被災体験から学んだ備えの重要性
6年前の西日本豪雨災害では、生後1カ月の赤ちゃんを抱えた状態で被災。夫婦とも海上保安官だったため「災害=出動」と考えており、家に防災用品を備える意識がありませんでした。
1カ月間断水が続くも、給水車から水をもらうこともままならずに途方に暮れたので、そのときの教訓から日頃の備えを心がけています。
実体験からわかった「意外と役立った物」と「実は備蓄に向かなかった物」
意外と必要な物
- レトルトのおかゆ
被災してしばらく経つと感染症が流行することが多いので、体調が悪い時期におかゆや粉ポカリをストック。 - 冷凍食品(自然解凍OKの物)
停電しても1〜2日は冷蔵庫内のものを食べられるので、自然解凍OKな調理済み冷凍(から揚げやとんかつ)を常備。
なくて大丈夫だった物
- 乾パン
被災当時5歳の娘に食べさせるも、嫌がって食べず。食べ慣れないものをストックしてもムダだと学びました。 - カップラーメン
調理に水がたくさん必要なのと、食べ終えた後の汁の処理に困るので、被災の状況によっては向かないかも。
水ストックの工夫(計115ℓ+持ち運び用容器)

- 水 2ℓ×6本 × 5箱
- 水 500mℓ×24本 × 1箱
- お茶 600mℓ×24本 × 3箱
常に計115リットルをストック。水は買い足してからも古い物を飲むようにして、ストックを減らしません。賞味期限は忘れないようカレンダーに記入しています。
当時は、給水車から水をもらうためのポリタンクの準備もありませんでした。ポリタンクは“自分で持ち運べるサイズ”を選び、運び方まで考えておくことが大切です。

水をもらうための準備も大切
食料品ストックの工夫(常温・長期保存・簡単調理)
海上保安庁の巡視船をお手本に、切り干し大根など常温で長期保存の利く乾物類を日常の食卓に取り入れているので、食べ慣れた物が自然と防災用のストックになります。
フリーズドライのスープや缶詰など、「常温・長期保存・簡単」をキーワードに調理が簡単な食材を選ぶのもポイント。
【食べ切るコツ】
夏休みなど長期休暇のランチに活用!夏休みや春休みなどの長期休暇中は、給食がないので昼ごはん作りがめんどう。そこで、レトルトカレーやパックご飯をこのタイミングで消費し、新たに買い足すサイクルに。
トイレ・衛生用品のストック
1カ月以上トイレットペーパー不足になった被災後に実感したのが「空腹はガマンできても、排せつはガマンできない!」ということ。食事と排せつはワンセット。食べ物だけでなく簡易トイレなどの準備もしっかりしています。
献立シミュレーション表で必要量を割り出し、アプリで期限を管理する!(さださあやさん)
プロフィール
さださあやさん(島根県・42歳/「サンキュ!」読者)
家族構成:夫(43歳)、長男(11歳)、長女(9歳)の4人家族
コロナ禍で備えの大切さを痛感。災害時だけでなく感染症の流行時にも役立つと感じ、ローリングストックを実践中。
家族4人・7日分の「献立シミュレーション表」を作成

災害に備えて缶詰などをなんとなくストックしていたけれど、あるとき「被災時、ツナ缶はどんな料理に使えばいいの?」と疑問に。
具体的に献立のシミュレーションをすることで、どんな食品をいくつストックすべきかが明確になりました。
管理アプリ「かうサポ」で賞味期限切れを防止

ストック食品を購入したら、「かうすぽ」というアプリに登録。賞味期限順に一覧で見ることができ、消費計画が立てやすくなるので、食べ忘れを防げます。
【便利ポイント】
バーコードを撮影すると商品が登録されるので、賞味期限や個数を入力。期限までの日数も表示されるので便利。
体調不良時に役立つ「カップスープ」もストック
家族が病気でダウンしたときも、カップスープなら食べられたので、わが家のストック定番品に。洗い物が出ないのも良い!
普段食べる好きな味をストック!目につく「出し入れしやすい位置」に置く!(おだけみよさん)
プロフィール
おだけみよさん(富山県・49歳/サンキュ!アンバサダー)
家族構成:1人暮らし(長女25歳、長男23歳は独立)
元無印良品の店員。豪雪で数日間家から出られなかった経験から備蓄の大切さを実感。
食べ慣れた「無印良品のカレー」を3日分ストック
元旦に発生した令和6年能登半島地震で友人の家が被災し、3カ月間給水所に通っていたと聞いて備えを強化。
ふだんからよく食べている無印良品のカレーはバリエーションも豊富なので、ローリングストックで備えています。
出し入れしやすい「キッチンラック」に収納

パントリーの奥や玄関にしまうと出し入れしにくいので、キッチンラックに収納。月末に賞味期限を確認して期限が近いものを食べ、その都度新しいものを補充。出し入れしやすい位置に収納するのがポイント。
1人暮らしの水ストック(計21ℓ)
1人分1日3ℓを7日分常備(計21ℓ)。キッチンのラックに入りきらない分は、寝室の押し入れの中に保管しています。
1〜2ヶ月ごとにストックを回転!季節に合わせた入れ替えと小銭を用意する!(ゆずうさぎさん)
プロフィール
ゆずうさぎさん(大阪府・49歳/サンキュ!アンバサダー)
家族構成:夫(51歳)と3人の子どもの5人暮らし(長男22歳は独立)
大阪北部地震を経験。買い物に行く予定の日に被災したため、食品ストックの大切さを再認識。
季節に合わせてストックの中身を調整
1〜2カ月ごとにストックを見直して、賞味期限もチェック。冬ならみそ汁やスープなど温かい食べ物を増やしたり、夏なら熱中症対策としてスポーツドリンクを入れるなど、季節に合わせて中身(無印良品の収納ボックスに入る分だけ)を調整しています。
特に電気とガス、どちらが使えなくなるかわからないので、レンチンでも湯せんでも温められるタイプのレトルトカレーを選んでいます。

段ボールの箱に大きく賞味期限を書いておく
停電時に備えた「小銭・現金」の準備
被災時にキャッシュレス決済が使えなくなり、現金の大切さを痛感。予備のお金を持ち歩くように。自動販売機で飲み物を買えるよう、小銭も入れておきます。
【まとめ】
災害への備えは、特別な非常食を買い込むことではなく「普段の買い物を少し工夫すること」から始まります。今回紹介した4人の体験談から見えた、ローリングストック成功の鉄則をおさらいしましょう。
※このページでは個人の体験にもとづく考え方や備え方を紹介しています。
撮影/『サンキュ!』読者&アンバサダーの皆さん 構成・文/Kitsune デザイン/日毛直美
※記事の内容は記載当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
※記事によっては、生成AI(Adobe Firefly、Geminiなど)によって制作された画像が含まれる場合があります。